1616年、朝鮮人陶工・李参平らによって良質の陶石が発見されたことにより、
日本初の磁器が誕生した地、佐賀県の有田。
初期の有田焼は、白い素地に藍色一色の模様が多く、1640年代には酒井田 喜三衛門
(初代柿右衛門)によって赤を基調とした「赤絵(色絵)」が生み出され、赤絵技術の
導入は有田焼のさらなる発展の原動力となりました。
1650年代、オランダの東インド会社によりヨーロッパへの輸出が開始され、
当時純金と同じ価格で取引されるほど価値を高めました。
品格と伝統のある有田焼の陶磁器文化・絵付け技術は、
マイセン磁器の誕生にも大きな影響を与ています。
透き通るような白磁の秀麗さ、繊細かつ華やかな絵付けは
工芸品として高い価値を持ち、
薄く、軽く、なめらかな触り心地と耐久性にすぐれた磁器は、
食器としても優れた特徴を持っています。
佐賀は、日本の九州地方の北西部に位置しています。北部は玄界灘に面し、玄海国定公園に指定された美しい海岸線が続いています。南部は豊かな平野が広がり、最大干満差6mの広大な干潟がある有明海に面しています。
佐賀には約80万人が住んでいます。
農業や漁業を中心とし、田園風景が広がるのどかな県です。
また、佐賀には世界的に有名な焼き物や肥沃な大地で育まれたおいしい食べ物、温泉、お祭り、歴史的・伝統的な文化など、多くの魅力があります。
本プロジェクトは、世界が尊敬する日本の料理人 NOBUと、次代を担う有田焼の窯元・商社の合同チーム「ARITA PLUS」とが、有田焼の世界展開をめざし、「新たな商品開発」と「販売体制の構築」を目的としたものです。
NOBUが実際に有田を訪問し、ARITA PLUSの窯元チームと何度も議論を交わしながら開発した商品は、NOBUが求める「和」をイメージした仕様となっており、その細部には、有田焼400年の伝統と革新が凝縮されています。
【色】
これまで白をメインカラーに器の開発を手掛けてきたNOBU。
有田焼の伝統“赤絵”と、呉須の青に出会い、器を使うシェフたちの自由な
発想による、盛り付けのバリエーションに広がりを感じさせるデザインが
誕生しました。
【フォルム】
角のないフォルムと朝日をモチーフとしたワンポイントで、日本的な
柔らかさと上品さを表現。
2,FEB,2016,tue@LONDON
Metropolotan by COMO
open 8:30 / start 9:00
ARITA × NOBUプロジェクトのレセプションパーティーを開催。
デザインキュレーターMax Frether氏を司会に迎え、
ARITA × NOBUシリーズの魅力をお伝えします。
※表示価格について:送料別、2015年12月現在の価格となります。
酒器(徳利・お猪口)
1987年「Matsuhisa」開店当初、“バンブー”の名で親しまれていた青竹の酒器を有田焼で表現。
有田焼特有の呉須の青が鮮やかにテーブルを彩ります。竹筒の形を模した徳利は、注ぎ口の後引きを防止する加工を施し、美しさと機能性を兼ね備えたデザインです。
デザート皿
ソースを入れる5つのダッツには有田焼の特徴的な赤絵のグラデーションをつけました。サイズ違いの赤いダッツでお皿の中に流動感と日本の“和”を表現。
ソースを入れても、そのまま使っても、お皿に盛る人の感性で表情の変わるデザート皿です。
手巻きスタンド
これまで手巻きは手渡しするものとして提供されてきましたが、この器は機能性を追求しており、手巻きの活け花のような綺麗さ・優雅さを表現できるよう工夫しています。
シンプルなデザインですので、手巻き以外にも、様々な料理を自由な発想で盛り付ける楽しみもあります。
すし皿
ダイナミックに有田焼の赤色を押し出し、角のないフォルムで日本的な柔らかさを表現。
日本では、外側は黒く内側は赤く塗られた漆の桶にすしを入れる習慣があります。
海外には漆の桶がなく、すしをお皿に盛るNOBUスタイルが誕生しましたが、今回有田焼の赤に出会い「久々に赤い器にすしを盛りたい」というNOBUのテーマが実現。
漆の赤に代わる、有田焼の赤とNOBUスタイルがコラボレーションしたお皿が完成しました。
四点盛り皿
「たくさんの味を味わってもらいたい」をテーマに誕生した4品盛り皿。
シリーズのテーマである角のない丸いデザインと、フラットな底面でモダンな“和”を演出。
それぞれ単体でも使え、組み合わせても使用可能。
大皿中央にも料理の盛り付けができ、盛り付けのバリエーションに飽きない器です。
リム付き洋皿
今回のプロジェクトのデザインコンセプトである日本の“和”の表現。
有田焼の赤で日本の朝日をあしらった1品です。
赤絵の版を精密に重ねる転写技術による美しい赤のグラデーションが、磁器の艶やかな白と料理を引き立てます。白いキャンバスにあなたの感性で料理を盛り付けてください。
抹茶椀
茶陶の技法を応用し、交じり合った釉薬の色味を表現した抹茶椀。
日本の抹茶文化をもっと手軽に楽しんでもらいたい。
堅苦しくなく、お抹茶の味と器に込められた温かさを感じてもらいたい。
そんな思いから生まれたラインナップです。
サラダボウル
深さのあるボウルはサラダ以外にも何にでも使える多機能なお皿です。
絵柄を外側にも返して転写することで広がりのある器を表現。
内側からも外側からも見える赤のワンポイントがお皿単体でも興味を惹きつけるデザインに仕上がりました。
一人前用土鍋
独自の調合で混合された耐熱の土を利用した土鍋です。
直火で肉を焼いたり、オーブンで蒸し焼きにするなど、多様な使い方ができ、調理法のバリエーションが広がります。
家庭的な煮込み料理なども、レストランの厨房に土鍋という食器があることによって、料理がもっと洗練されていく可能性を秘めています。